国鉄終焉の昭和62年3月、4月からのJR新旅客鉄道用として発売された記念すべき大型時刻表。それまでの書名は「国鉄監修 交通公社の時刻表」でしたが、国鉄がなくなり、JR自身が時刻表を発売し始めたため『jtb交通公社の時刻表』と変わっています。\r\rしかしながら、中身はほぼ100%国鉄時代のまま。\rJR化にあたっての挨拶の言葉や、国鉄末期に北海道をはじめ多数廃止されたローカル線転換バスの時刻表が、幹線鉄道時刻を差し置いて巻頭のオレンジページにあるのがこの号ならでは。\r\r北海道では標津線や松前線、名寄本線、天北線、「青函連絡船」がJR化されても営業していた貴重な時代。当然、東京から北海道に鉄道で行くには盛岡まで新幹線、青森まで在来線特急、函館まで青函連絡船、そして長大編成だった道内特急に乗り換えるのがデフォ。\rJR化後も函館本線山線を函館発の急行ニセコ号がなおも走っていた事実を知らない世代も多いことでしょう。\r\rそのほか大垣夜行鈍行や急行銀河は毎日運転。50系化はされたものの、DD51やDE10が牽引する客車鈍行は全国で健在。各国鉄時代の鉄道管理局がこぞって「お座敷列車」「リゾート臨時列車」を走らせていた時代。\r\r航空では、JASの前身TDA東亜国内航空、ANKになる前のNKA日本近距離航空、JTA以前のSWAL南西航空などYS-11路線もまだまだ活躍。今ではありえないようなローカル to ローカル空港への路線が縦横無尽にはり巡らされていました。\r\r状態は、使い込まれた感があり、表紙のヘタレ、くすみ、背表紙の文字退色と裏表紙に一部ハゲと汚れ、広告ページの角折れ、地図索引ページに一部ペン入れあります。画像ご確認ください。\r肝心の本文時刻部分については書き込みなく概ね良好。35年前の物としては良好なコンディションです。\r\r※付録はついていません\r\r#ほかの時刻表はこちら\r#ほかの鉄道書はこちら\r#こだわりの旅行ガイド・地図はこちら\r#ほかの「国鉄廃止線」はこちら